7. 系統
ソマリ語はアフロ・アジア語族(セム・ハム語族)に属する。
7.1. 『言語学大辞典』
『言語学大辞典』の「クシ語派」の項によればアフロ・アジア語族は以下のように分類され、ソマリ語はクシ語派に属する。
- アフロ・アジア語族
- セム語派
- エジプト・コプト語派
- ベルベル語派
- クシ語派
- チャド語派
7.1.1. H. J. Sasse の説
『言語学大辞典』の「クシ語派」の項はクシ語派の下位分類を二説載せている。
一つはSasse, Hans-Jürgen, "Die Kushitischen", in Heine, B., Schadeberg, Th. C. and E. Wolff (eds.) (1981), Die Sprachen Afrikas (Helmut Buske, Hamburg) による
という説であり、その説からソマリ語に直接関らないところを省けば以下のとおり。
- クシ語派
- 北クシ語
- 中央クシ語
- 東クシ語
- サホ・アファル語
- オモ・タナ語群
- ソマリ語
- レンディーレ語
- ボニ語
- バイソ語
- アルボレ語
- ダセネッチ語
- エルモロ語
- マクロ・オロモ語
- 高地東クシ語群
- ブルジ語
- ドゥッライ語群
- ヤアク語
- 南クシ語
7.1.2. M. L. Bender の説
今ひとつはM. L. Bender (ed.) (1976) による
*1という説であり、やはりその説からソマリ語に直接関らないところを省けば以下のとおり。
- 東クシ語
- 低地東クシ語群
- アファル・サホ語
- ソマリ語群
- バイソ語
- アルボレ・ダセネッチ語群
- オロモ語群
- 高地東クシ語群
- ウェリゼ語群
7.2. 『世界の言語』
『世界の言語』(メイエら、1954)は、ハム・セム諸語・クシュ語に含める。
注
- *1 「クシ語派」の項の参考文献には Bender, Marvin L. (1976), The Non-Semitic Languages of Ethiopia (African Study Center, Michigan State University, East Lansing) が掲げられている。
参考文献
- アントゥアス・メイエ、マルセル・コーアン(泉井久之助編)『世界の言語』朝日新聞社、1954
- 中野暁雄「クシ語派」『言語学大辞典 第1巻 世界言語編(上)』三省堂、1988